暮らしとともに
変わっていく庭。
もともと以前ご縁があった施主で、この家を建てた当初は他の業者が造ったのだが、再びご指名をいただき改修させていただいた。オーナーは静岡の真鶴に疎開していた経験があり、そこで遊んだ思い出から根府川石をふんだんに使っている。その石の量を調整しながら、個性的な形の川の流れに仕立てた。庭の中央は、元はゴルフの練習ができるよう芝生だったが、応接間を増設する際に改修し敷石とした。庭づくりはオーナーとの真剣勝負であるが、決して植木屋にとっての庭ではない。施主の方の思い入れやライフスタイルなどを取り入れながら、自分がつくった他の庭とは異なるよう、施主だけの庭となるよう心がけている。
使用材料および演出物
【樹木】アラカシ、ボウガシ、クマザサ、カキ、雑木
【演出物】根府川石、丹波石張、透水石、恵那石、一文字水鉢
平面図
「庭」186号掲載写真 撮影者:信原修 発行元:(株)建築資料研究社 編集者:(有)龍居庭園研究所