石正園 自然と庭作庭例庭を演出するもの
石正園
自然と庭
庭づくりの最高のお手本は自然。自然の美しさにかなうものはない。
庭づくりの最高のお手本は自然。自然の美しさにかなうものはない。
人の記憶の深いところにある風景を庭にしてみたい。
人の記憶の深いところにある風景を庭にしてみたい。
 人は誰もが自然を愛している。だからといって、自然をそのまま庭に持ち込めばいいというものではない。庭を作るうえで大切なのは、自然の風景を切り取り、凝縮して再現することだ。雑木や水、石、土などの素材を巧みに使いながら余分なものは削り、華美にならないようにする。「見わたせば 花も紅葉もなかりけり 浦の苫屋の秋の夕暮」−これは私の好きな藤原定家の歌である。花も紅葉もないけれどもそこにはしみじみとした趣があり、美しさがあるといった意である。誰も手をつけず林の中にひっそりとたたずむような庭。それは人の記憶の深いところに潜む、誰もが想像するだろう風景を持った庭である。私の庭であり、あなたの庭でもある。そんな庭を作りたいと、常々思っている。
住む人の愛情が、美しさと心地よさを醸成する。
住む人の愛情が、美しさと心地よさを醸成する。
 苔むした敷石。何本かの樹木が囲み、下草の中に静かに横たわる小さな流れ。小滝から落ちる水音。花が風に揺れ、香りを運ぶ。風にそよぐ木々が、朝日をあびて光と影をやわらかく演出し、雨の日にはしっとりとした落ち着きを放つ。そこにあるのは、何のてらいもない美しさであり、ぬくもりのある心地よさである。山や森に行けばどこにでもあるような風景を、人の庭という限られた空間に創造する。住む人(施主)に悦んでもらえるのが何よりだが、施主自らが庭と対話するように育てていく楽しさを味わい、愛情を注いでいただけたら幸いである。
平井孝幸 プロフィール
平井孝幸 プロフィール
1951年東京に生まれる。東京農業大学農学部造園学科卒業後、飯田十基氏に師事。1978年に独立し、有限会社石正園創立。
※造園家を志す人募集中
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